登場人物・団体
グロースタジオ・フィルムス(GREAUDSTUDIO FILMS)
グロースタジオ・フィルムスは、ロリス・グロー/グロースタジオの関係会社で、映画「スノークス:深海に響く音楽」の製作を受け持った。
同社の業務のすべてはロリス・グローの映像作品の製作、実現、ポストプロダクションに関係している。他の製作会社とのコラボレーションで仕事を進める場合もある。現在、2013年に発表される予定のふたつのプロジェクトが進行中。
デヴィッド・リンチ(David Lynch)
映画「スノークス」では技術的な事柄についてのナレーションを担当。1946年モンタナ州ミズーラ生まれ。イーグル・スカウト。
シャーロット・ランプリング(Charlotte Rampling)
映画「スノークス」でナレーションを担当。1946年イギリスのスターマー生まれ。
リチャード・レスター監督「ナック」(1965)で映画の世界に入るまで、モデルとして活動。それ以降、「ジョージー・ガール」(1966)、ルキノ・ビスコンティ監督「地獄に堕ちた勇者ども」(1969)に続けて出演したが、リリアーナ・カヴァーニ監督「愛の嵐」(1974)の主人公としてもっともよく知られている。ナチスの収容所を生き延びた女性が、自身を弄んだナチスの高官(ダーク・ボガード)と再会するストーリーである。1974年にはジョン・ブアマン監督のSF映画「未来惑星ザルドス」でショーン・コネリーと、1975年には「さらば愛しき女よ」でロバート・ミッチャムと、1980年にはウッディ・アレン監督「スターダスト・メモリー」でアレン自身と、1982年にはシドニー・ルメット監督「評決」でポール・ニューマンと、それぞれ共演している。いつも強烈で重要な役を演じる女優だが、もっとも風変わりだったのは、大島渚監督のコメディ映画「マックス・モン・アムール」における、チンパンジーと恋に落ちた女性の役だろう。
ロリス・グロー(LORIS GREAUD)
10年ほど前に国際的な舞台へと躍り出たアーティスト。わかりやすい魅力と高い実験性を併せ持つ、長期間のプロジェクトやコンセプチュアルな体験の創出で知られる。彼の作品を駆動するのは、さまざまに入り組んだ領域(言語学、音楽、映画、科学、工学、建築など)における探求である。それらが組み合わさることで、独特な作品や出来事が生み出される。その作品、展覧会、映画では、共感覚的な想像力や詩的な転移性が一貫して扱われる。
着想、構成、プロデュース、依頼、調整、撮影など、「スノークス:深海に響く音楽」プロジェクトの全体に関わっている。
MK2ディフュージョン(MK2 DIFFUSION)
フランス領内における「スノークス:深海に響く音楽」の配給会社。
1974年に設立されたMK2は、フランス領内において、30カ国の500本に及ぶ映画を配給している。みずから製作した映画や、グループ会社が購入した映画も扱う。
2007年:ガス・ヴァン・サント「パラノイドパーク」、フランチェスカ・コメンチーニ「愛と欲望 ミラノの霧の中で」、ジャリル・レスペール「24 Measures」、ジェローム・ラペルーサ「メイド・イン・ジャマイカ」など。2008年:マイク・リー「ハッピー・ゴー・ラッキー」、ベン・スタッセン「ナットのスペースアドベンチャー」、オリヴィエ・アサヤス「夏時間の庭」、スティーヴ・マックイーン「ハンガー」、ドミニク・アベル/フィオナ・ゴードン/ブルーノ・ロミ「ルンバ!」など。2009年:ジェローム・デシャン/マシャ・マケイエフ/パスカル・ハロルド「The True Story of Puss’N Boots(長靴をはいた猫の本当の話)」、アンドレア・アーノルド「フィッシュタンク」、サージ・ブルムバーグ/ルクサンドラ・ミドヘア「Henri-Georges Clouzot’s Inferno(アンリ・ジョルジュ・クルーゾーの地獄)」、フェリックス・ファン・ヒュルーニンゲン「あきれた日常」など。2010年:アッバス・キアロスタミ「トスカーナの贋作」、トム・ディチロ「ドアーズ/まぼろしの世界」、オリヴィエ・アサヤス「コードネーム:カルロス 戦慄のテロリスト」、グザヴィエ・ドラン「空想の恋」、アブドゥラティフ・ケシシュ「Venus Noire(黒いヴィーナス)」など。2011年:マイク・ミルズ「人生はビギナーズ」、ドミニク・アベル/フィオナ・ゴードン/ブルーノ・ロミ「La fée(妖精)」、フリッツ・ラング「メトロポリス」、スティーヴ・マックイーン「SHAME -シェイム-」など。
アンチポップ・コンソーティアム(ANTI-POP CONSORTIUM)
深海生物に聴かせるために、そして今回の映画のサウンドトラックとして、オリジナルの音楽を制作。「スノークス・ツアー」では実際にライブで演奏される。
アンチポップ・コンソーティアムは、オルタナティブ・ヒップホップのグループで、これまでいくつかのテープ・シングルと2枚のアルバムを発表している。1997年、ニューヨークのポエトリー・スラムで出会ったビーンズ(Beans)、ハイ・プリースト(High Priest)、M. サイード(M. Sayyid)、そしてプロデューサーのアール・ブレイス(Earl Blaize)によって結成。意識の流れにそのまま従っているかのようなそのリリックは、不遜な物言いを続けたり、連想で言葉を繋げながら、見たところまったく関係のない言葉の塊に隠れた意味をもたらす。メインストリームのポップ、アンダーグラウンドのヒップホップなど、彼らの作品は異なるジャンルのプレスからレビューを受けてきた。メンバー全員の貢献によって作られる斬新な音楽性、エレクトロニカ色の強い実験的プロダクションで高い評価を得ている。
ズーブック・エージェンシー(ZOOBOOK AGENCY)
「スノークス・ツアー」を担当。
ズーブック・エージェンシーは、「アブストラクト・ヒップホップ」や「アヴァンギャルド・ヒップホップ」と評され、新しい音楽を開拓してきたアンチポップ・コンソーティアムと10年以上にわたって仕事をしてきた。マネージメントを手がけるアーティストたちと同様、ズーブック・エージェンシー自体も、新たな音楽性の実験、発見、拡張をつねに志向している。
アバター・スタジオ(AVATAR STUDIO)
アンチポップ・コンソーティアムによる一回目と二回目のセッションの録音はアバター・スタジオにおいて行われた。
たくさんのアーティスト、プロデューサー、エンジニアたちがアバター・スタジオで録音してきた。マドンナの「ライク・ア・ヴァージン」もこの施設で収録された。そのほか、ブルース・スプリングスティーン、ローリング・ストーンズ、デヴィッド・ボウイ、ロキシー・ミュージックといった著名なミュージシャンが使用。最近では、ポール・マッカーシー、ポール・サイモン、ジョン・メイヤー、トレイ・アナスタシオ、ミューズ、ピーター・シンコッティ、ドナルド・フェイゲン、ノラ・ジョーンズ、ダイアナ・クラール、マイ・モーニング・ジャケット、ドリーム・シアターなどがレコーディングを実施している。
音響の面においても、間違いなく世界でもっとも優れたレコーディング・スタジオのひとつ。 マスタリング環境も整っているほか、プリプロダクションからマスター音源の制作までここで完了できる。まだ契約していないバンド、新進のプロデューサーやエンジニアから、ブロードウェイ用のアルバムや映画のサウンドトラックまで、つねに多様なアーティストや音楽プロジェクトとの新たな仕事を進めている。
経験豊かなスタッフとすばらしい設計により、誰もが心地よく創作できる聖域となっている。そのような特別な環境を求めて、たくさんのアーティストやプロデューサーたちがドアを叩いてきた。これからも、一流の音楽関係者を魅了しつづけるだろう。
トーマス・ブトゥ(THOMAS BOUTOUX)
今回の映画のナレーションを執筆した。
ブトゥはパリを拠点とするライター、キュレーター、出版人。2004年からライターとしてロリス・グローと共作を続け、「The Eye of the Duck(アヒルの目)」「Silence goes more quickly when played backward(静寂は逆再生したときの方がはやく過ぎ去る)」「End Extend(エンド・エクステンド)」など、さまざまな作品や展覧会、出版物の制作に参加している。
クレア・ノヴィアン(CLAIRE NOUVIAN)
深海3000メートルにおけるコンサートの実現に協力。
パリと香港を拠点とする非営利対話組織ブルーム(BLOOM)の代表者であり設立者。深海における漁業およびフカヒレを食べる習慣について研究活動を続けている。アジアでは、フカヒレスープを社会的に認められない食習慣として位置づけることで、アジアにおける鮫の消費量の減少につなげる活動を展開。そのために、贅沢な料理を出す外食産業の企業に社則によるフカヒレ料理の禁止を提案、社会的な潮流を率先して導くよう促している。ヨーロッパでは、深海漁業の研究に専念。この領域における仕事として、記者会見の開催や政治団体のための「科学ツアー」の実施、生態系に基づいた深海漁業、特に合法的なトロール漁業のワークショップなどがある。フランスに残る数少ない深海漁業団体の現状について詳細な分析を加え、公的な補助金を多く受けているにも関わらず、代表的な団体のオーナーたちが慢性的に利益を出していないことを明らかにした。この分析の過程で、ノヴィアンは、フランスの水産業に対する公的支援についてさらなる調査や透明性の向上が必要であることを示した。
BLOOMを始める以前はテレビ番組の制作会社に勤務し、野生動物の生態や科学的な知見に関するドキュメンタリーを専門としていたが、アジア、アフリカ、南アメリカのジャングルにおける長期間の撮影中にふたつの熱帯病に罹患。そのとき彼女は、幸運にも、自身が深海に魅了されていることに気づいていた。闘病中に書いた「The Deep」を2006年に刊行。2007年には同じタイトルの展覧会をパリの国立自然史博物館で開催し、過去20~25年にわたって海洋学者によって集められたすばらしい標本、写真、映像を紹介した。
LIDO/ミシェル・アンドレ(LIDO / MICHEL ANDRE)
「スノークス」プロジェクトの一環として、ミシェル・アンドレは、深海3000メートルの生物たちに向けたコンサートを実現させた。
カタルーニャ工科大学(バルセロナテック)の応用生体音響学研究所(The Laboratory of Applied Bioacoustics /LAB)は、「LIDO(深海環境の音を聴け/Listen to the Deep Ocean)」と銘打たれた国際的なプログラムを実施している。このプログラムでは、自然現象(雨、波、地震など)や生物(クジラ、魚、甲殻類)、あるいは人工的に作られた音をモニタリングするために進歩した技術を、深海にあるプラットフォームや係留されたステーションで応用している。研究の成果を使って行政や沖合産業などを対象とした技術的なサポートも行う(http://sonsetc.com)。
LIDOが開発したソフトは、リアルタイムで入り込んでくるデータの流れを処理するための複数の独立したアルゴリズムで構成されている。その中で、ノイズの精査、検出、分析、音響源の探知などが行われる。LIDOは集められた音響データの流れからそれを発生させている現象の性質と位置を特定し、スペクトログラムによってリアルタイムで視覚化するほか、音声を圧縮してオンラインで提供している。
縁日博物館(MUSEE DES ARTS FORAINS)
「スノークス」におけるシャーロット・ランプリングの録音と撮影は縁日博物館で行われた。
セーヌ川沿いのもともとワイン貯蔵庫だった歴史的な建物の中に、パヴィヨン・ド・ベルシー(Pavillons de Bercy )は、テーマパーク的な施設をみっつ構えている。
・縁日博物館
・サロン・ヴェネチアン(Salons Vénitiens)
・テアトル・ド・メルベイユ(Le Théâtre du Merveilleux)
再開発が進むベルシーはパリジャンにとってホットな地区となっているが、3000㎡の舗装された中庭や並木道を含めて1.5ヘクタールの敷地を持つパヴィヨン・ド・ベルシーは、そのような状況の中で、古き良き時代を今に伝えている。
博物館クラスの貴重なコレクションを持つパヴィヨン・ド・ベルシーは、誰でも19世紀のオブジェに触って楽しむことができる「生きた博物館」であり、フランス文化を伝えるという意味においても重要な施設となっている。さらに、コンベンションや製品発表会からファッション・ショーや映画の撮影をはじめとする派手なイベントまで、さまざまな種類の催しが開かれている。
http://www.pavillons-de-bercy.com/
TDIC
ツーリズム・デヴェロプメント&インヴェストメント・カンパニー(TDIC)は、2006年に設立。アラブ首長国連邦を構成する最大の首長国であり、連邦全体の経済と文化の発展の鍵を握るアブダビにおいて、主要な観光拠点を開発している。同地における大きなプロジェクトの多くに関わっており、サディヤット島の開発も手がけている。同島では、シャイフ・ザーイド国立博物館、ルーヴル美術館アブダビ、グッゲンハイム美術館アブダビ、パフォーミング・アーツ・センター、海洋博物館など、さまざまな文化施設が世界最大規模で密集する予定。
アート、トークス&センセーションズ(ART, TALKS AND SENSATIONS)
キュレーターのファブリス・ブストーが「シンポジウム・ショー」として構想した、新しい文化的な出会いの場。世界的に著名な人物が約30人登場する3時間のプログラムで、ディベート、パフォーマンス、音楽、哲学、映像の上映といったイベントによって、他にはないアートの経験を作り出す。
http://www.abudhabiartfair.ae/about-abu-dhabi-art/overview/Art-Talks-and-Sensations
パフォーマ(PERFORMA)
アブダビの花火の映像をタイムズ・スクエアのスクリーンに映し出すイベントは「パフォーマ09」の一環として実現した。
パフォーマは、ローズリー・ゴールドバーグ(Roselee Goldberg)によって2004年に設立された、さまざまなアートのジャンルを巻き込んだ非営利団体。20世紀の美術史におけるパフォーマンスの批評性を考察し、21世紀においてそれが進むべき新たな方向性を模索する。
彼らが主催するフェスティバルはビエンナーレ形式で、その第三回が2009年11月1日から22日までニューヨークで開催された。三週間の会期中、新たな試みとしてパフォーマのコミッションによる作品が発表されたほか、パフォーマンスはもちろん、展覧会、教育的なフォーラム、公的なアート・プロジェクト、出版、映像の上映、ラジオやインターネットやテレビを通じた放送など、さまざまな興味深いプログラムが展開された。60をこえるアート・インスティテューションおよび市内全域の公的あるいは私的なスペースで展開した「パフォーマ09」は、パフォーマンスによって構成される躍動的な「シンクタンクとしてのフェスティバル」として、さらにはニューヨークの文化の未来を促進する触媒として、100人を越える国際的なアーティストたちの作品をさまざまな視点から紹介した。
フランソワ・モンテル/グループF(FRANÇOIS MONTEL, GROUPE F)
エミレーツ・パレス前のラグーンに打ち上げられた花火はモンテルによってデザインされた。
文化的な側面を強く持つイベントを大衆向けに企画制作する会社として、グループFは世界的に知られている。花火を作るための高い技術、芸術的なコンテンツのためのイベントツールを駆使して、人々が楽しめる場を作り出す。世界的なイベント(オリンピックのセレモニー、国民的な祝祭や式典など)を手がけた経験、国際的なアート・フェスティバルの舞台装置を作りつづけた蓄積によって、世界的に評価の高いアーティストの活動を、人々に伝わる強さをもったイベントとしてのありように不可分なく結びつける。
タイムズ・スクエア・アライアンス(TIMES SQUARE ALLIANCE)
花火の映像を巨大スクリーンで上映する機会を提供。
タイムズ・スクエアは過去100年にわたってエンターテイメントや文化や都市生活のアイコンとなっている。タイムズ・スクエア・アライアンスは、それを支えている創造性、エネルギー、先鋭性をさらに向上させ、より良い場所にすることを目指して、1992年に設立された。
同地を安全で衛生的な場所に保つためのサービスの実施に加えて、そこで営まれるビジネスを支援し、経済的な発展や公共性の改善を促し、たくさんの大きなイベント(大晦日のカウントダウンや「Broadway on Broadway」など)の共催や観光案内所の経営に取り組み、都市計画のあり方や生活の質の問題などをめぐって地元の人々のために案を練る。その活動は、40丁目から53丁目、6番街から8番街までのエリアのほとんどに加えて、レストラン通り(46丁目の8番街と9番街の間)をカバーしている。
アンタレス(ANTARES)
この深海ステーションによって、発光生物に向けて音楽を流したり彼らの反応を記録したりすることが実現した。
国際的な協力組織「アンタレス・コラボレーション」は、宇宙からやってくる高エネルギーニュートリノからミューオンを観測するために、大型水チェレンコフ宇宙素粒子観測装置を地中海の深いところに構築している。単なるニュートリノ望遠鏡ではなくそれ自体が観測所であり、ほ乳類の音声の調査、発光生物の観察、地球規模の環境の変化やそれらが海洋循環や生物多様性に与える影響の調査など、海洋科学と地球科学をめぐる研究に新しい機会を提供している。
マサチューセッツ工科大学シーグラントカレッジ(MIT SEA GRANT COLLEGE)
MITシーグラントカレッジは、「スノークス」プロジェクトのため、音波に対する単細胞生物の反応について実験を行った。
高等教育機関としては初めて、MITは1970年代にシーグラントカレッジとして認定された。海に関する問題に実際的な解決をもたらすことや、将来的に海に関わる人材の育成を狙いとして、厳しい調査研究プログラム、奉仕活動、総合的な教育プロジェクトを展開している。
同大学の研究者向けに毎年開かれる助成金のコンペを通じて、さまざまな海洋研究に出資。シーグラントカレッジ内のプロジェクトとしては、自律型無人潜水機の研究、海軍のための建築やシステムの設計などがある。さらに、MITシーグラント海洋相談サービスは、海中における生物侵入、水質、気候の変動、漁業のコミュニティのあり方や法令に関する調査を実施すると同時に、手軽に海洋科学を学ぶことができる斬新なプログラムを提供している。
パリ水族館/シネアクア(AQUARIUM DE PARIS, Cinéaqua)
映画「スノークス」を構成するいくつかのシーンはパリ水族館で撮影された。
1878年の万博のために建設されたトロカデロ水族館をそのまま受け継いだもの。トロカデロ水族館は、当時の欧州では最大規模の水族館だったが、維持費の不足から来館者の安全管理に手が行き届かなくなり、1985年に閉鎖された。それを受け継いだパリ水族館は2006年5月に開館。フランス沖、地中海、フランス領の熱帯海域に住む魚たちを紹介している。
オリヴィエ・ルカスチク(OLIVIER LUKASZCZYK)
映画「スノークス」のポストプロダクション全般を担当。
ルカスチク自身、多彩な顔を持つアーティストである。まずはグラフィック・デザイナーとしてキャリアを開始、実験的なアプローチを発展させながら、コマ撮りアニメ、音楽のPV、コマーシャルを制作。同時に、エスパス・ルイ・ヴィトン(ブリュッセル)、カガミ(パリ)、トランスパレット現代美術センター(ブールジュ)などで開催された展覧会において音響デザインを担当したほか、「セシル・バートの七つの季節」をはじめとする映画のサウンドトラックも手がけた。フランク・スキュルティ、クリスチャン・ロベール・ティッソ、最近ではエリック・デュイッカーツなど、アーティストの映像作品の共同監督を務める機会も多い。デュイッカーツの作品は、ヴァル・ド・マルヌ現代美術館における個展で発表された。「怪盗グルーの月泥棒」(クリス・ルノー/ピエール・コフィン)や「ホーリー・モーターズ」(レオス・カラックス)といった映画ではビジュアルエフェクトの作家としても活躍。ロリス・グローとは、1999年から定期的に仕事をしている。
THOMAS BONNEAU
Thomas Bonneau is in charge of the sound-design and the audio mixing of the movie.
Thomas Bonneau is an audio engineer, sound designer and music composer.
Established in Paris, since 2006 he works with brands, production and postproduction companies, with music and multi-disciplinary artists on short or long-term projects.
Television, cinema, radio, albums, so many fields of activity that have their own rules and their own codes, that permit to diversify works, methods and objectives and so start each project with a brand new vision.
http://www.seeyousound.com/
MINSKスタジオ(MINSK STUDIO)
「スノークス」プロジェクトのために、MINSKスタジオはウェブサイトの制作とグラフィック・デザインを担当した。
2007年にジュリー・デュボスとファハド・エル・によってパリで設立。アート・ディレクション+グラフィック・デザイン+イラストレーション+写真を中心に活動している。
クラウディーン・コリン(CLAUDINE COLIN)
クラウディーン・コリン・コミュニケーションは、1990年から現在まで、フランス国内および国外において文化的なイベントのコンサルティング業務を展開。ひとつひとつの案件を精査し、最大のインパクトをもたらすような道を選択する。さらに、グローバルな視点から、関連があると思われる最新の文化的、社会的、政治的イベントと結びつけていく。イベントそれ自体、その背後にいる人々、そしてそのイベントに関係するあらゆる物事に目を配りながら仕事をすすめる。ふさわしいタイミングにおいて、ふさわしい場所で、ふさわしい人々に、意味のある情報を伝えて関係性を構築していく。
NWMA
今回の映画の一部として、NWMAはラ・ゲテ・リリック(La Gaîté Lyrique)で開催されたアンチポップ・コンサーティアムの最後の演奏を撮影した。
パリを拠点に、音楽、アート、都市文化を主題として映像を制作するグループ。
ペース・ギャラリー(PACE GALLERY)
ニューヨーク、ロンドン、北京でグローの作品を取り扱うギャラリー。
1960年、アーネ・グリムシャーによってボストンで開廊。それから三年後にニューヨークに移転、マンハッタンのミッドタウンにメインスペースを構える。1980年代前半には、モダンとコンテンポラリーの絵画、彫刻、ビデオ、インスタレーションを扱う代表的な画廊のひとつとして、ニューヨークにおける地位を確立した。その長い歴史の中で、世界的に重要な20世紀と21世紀のアーティストたちを取り扱うようになる。美術館に巡回した学術性の高い企画を含めて、これまで開催した展覧会は700に及び、出版したカタログは300を越えている。
イヴォン・ランベール(YVON LAMBERT)
グローの作品を取り扱うパリのギャラリー。
ランベールは、1966年に最初のギャラリーをパリのエショデ通りに開き、コンセプチュアル・アート、ミニマル・アート、ランド・アートなどを手がける多くのアメリカ人アーティストや、ヨーロッパを代表するコンセプチュアル・アーティストたちを紹介した。1977年には六区のポンピドゥ・センターの近くに移転、ミケル・バルセロ、ヨーゼフ・ボイス、ルイーズ・ローラー、アラン・マッカラムなどの展覧会を開催した。
さらに1986年にはヴィエイユ・デュ・テンプル通りに移転。巨大なガラスの天井があるスペースで、ナン・ゴールディン、ジェニー・ホルツァー、アンセルム・キーファー、ダグラス・ゴードン、バートランド・ラヴィエ、ロリス・グローといったアーティストとの強い関係を築いた。2000年以降は、ランベール自身のコレクションから500点以上をアヴィニョンで公開している。
著名なギャラリストであると同時に熱心なコレクターであるランベールは、書籍の出版にも注力。1992年以降、ルイーズ・ブルジョワ、ジェニー・ホルツァー、リチャード・タトル、ジュリオ・パオリーニ、アンセルム・キーファー、河原温などの作品集を手がけている。